走るということ:10年ランナーが語るランニングの価値と目的
【医療免責事項】
本記事の内容は、筆者個人の経験や一般的な情報に基づくものであり、医療行為や専門的な診断・治療の代わりとなるものではありません。体調に不安がある方や持病のある方は、自己判断で無理をせず、必ず医師などの専門家にご相談ください。
「なぜ、あなたは走るのですか?」
この質問に即答できるランナーは意外と少ないかもしれません。フルマラソンを10年近く続けている私にとっても、その答えは常に変わり続けています。
本記事では、ただの備忘録から始まった私のランニング歴を振り返りながら、ランニングが人生にもたらす本質的な価値と、私が開発したランナー向けマッチングサービスに繋がった思いをお話しします。 市民ランナーとしての経験と、その中で見つけた走る理由。これが、これからランニングを始める方、そして今壁にぶつかっている全てのランナーの皆さんにとって、何かを始めるきっかけになれば幸いです。
1. 私のランニング歴と初期のモチベーション
私が本格的に走り始めたのは、40代半ばで異国の地で出会った知り合いからの誘いがきっかけでした。慣れない異国の地での生活に馴染むには、現地の先輩の誘いを断るのは良手とは言えません。 連日の暴飲暴食で体重も増え気味で「このままではいけない」という危機感から、まずは手軽に始められるランニングを選びました。
最初の目標は「健康診断の数値改善」という非常に現実的なものでした。しかし、走り続けるうちに目標は自然と明確になっていきました。それは、多くの市民ランナーが目指す「サブ4(フルマラソン4時間切り)」です。
当時の私は、とにかくがむしゃらに距離を走れば良いと考えていました。平日は仕事が終わってから、休日は早朝に、とにかく走る。同じコース、同じ距離。 しかし、初めてのフルマラソンで痛い目を見ます。25km地点で突然右脚が攣って、しばらくして左足もアウト。目の前は延々と続く登り坂。最後の10km以上は歩いてゴール。タイムは5時間半を超えていました。 この苦い経験が、私を「ただ走る人」から「目標を持って練習するランナー」へと変えたのです。
初マラソンからのタイム変遷
※私の実際のフルマラソン記録の推移イメージ
2. 目標達成の変遷:記録と経験がもたらした価値
「サブ4」を達成した後も、目標は「サブ3.5」「サブ3」へとエスカレートしていきます。記録を追い求め続ける直近の5年間は、私のあらゆるスポーツ人生の中で最も「自分との戦い」を感じている時期です。
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Step 1:
初期の目的(〜サブ4)
健康維持、達成感 -
Step 2:
中期の目的(〜サブ3.5)
記録更新、自己成長、論理的な練習方法の追求 -
Step 3:
現在の目的(サブ3.5達成以降)
継続すること、走る仲間との交流、加齢に抗う(笑)
特にサブ3.5を達成した時の喜びは格別でしたが、同時に、記録を追い求めるだけではいつか限界が来ることも悟りました。仕事の状況や家族との時間、そして何よりも年齢を重ねる中で、練習時間が思うように確保できなくなってきたのです。
現在は、50代半ばに近い年齢で人生折り返しを過ぎて、ランニング歴もいつのまにやら10年。レベルとしてはサブ3.5を達成するところまで到達しました。でもこの先も週末のロング走を楽しむことや、走ることで得られる思考の整理、そして走る仲間との繋がりに、より大きな価値を見出していきたいと思っています。記録は大事ですが、それ以上に「どうランニングを生活に取り込むか」が重要だと考えるようになりました。
3. ランニングを通じた「一次情報」の獲得と共有
ランニングは非常にシンプルなスポーツですが、シューズ選びからフォーム改善、補給食の知識に至るまで、奥が深い世界です。 私がこのブログで共有したいのは、書籍やネットで得た情報(二次情報)ではなく、私自身が10年間で試行錯誤し、身体で感じてきた経験(一次情報)です。
例えば、疲労が溜まりやすいシニアランナーにとって、一般的なインターバル走は怪我のリスクを高める可能性があります。私も現役のコーチから指導を受ける中で、 「筋力が低下傾向にあるランナー向けの、リカバリーを優先したインターバル走」という独自の練習法を教わりました。これは、まさに私自身の身体で実験し、効果を実感した一次情報です。
4. 日本の特殊なマラソン人気と「ランニングマッチ」
ご存知の通り、日本は世界でも稀に見る「市民マラソン大国」です。東京マラソンをはじめとする大規模大会から、地方の小さなレースまで、熱狂的な人気があります。 しかし、その熱狂の裏側で、多くのランナーは「一緒に走る仲間がいない」という孤独を抱えています。
「ランニングマッチ」は、私がランナーとして経験したこの「孤独」と、「走りたい目的が同じ仲間を見つけにくい」という課題を解決するために開発しました。 誰かと一緒に走ることで、モチベーションは飛躍的に向上し、目標達成の可能性も高まります。そして何よりも、一人では気づけなかった新しい走る楽しさに出会えるのです。
「走る」という行為は、誰かと競うことだけでなく、誰かと分かち合うことで、より豊かな体験に変わると信じています。
安全に走るための注意点(必ずご確認ください)
本記事は筆者の経験(一次情報)と一般的な情報をまとめたもので、個別の体調・既往歴・年齢・生活環境によって最適解は変わります。 運動を始める/負荷を上げる際は、無理をせず段階的に進めてください。
✅ 走り方の基本ルール(目安)
- 「きつい」と感じる日は距離や強度を下げ、休養を優先する
- 週あたりの走行距離・強度は急に増やさない(目安:段階的に調整)
- 痛みが出たら“我慢して継続”より、原因の切り分け(休養・フォーム・靴・疲労)を優先する
- 暑さ・寒さ・睡眠不足・飲酒後など、コンディションが悪い日は中止も選択肢
🛑 すぐ中止・受診を検討したいサイン(例)
- 胸の痛み/圧迫感、強い息苦しさ、めまい、失神感
- 関節や骨に鋭い痛みがある、痛みが数日以上続く、歩行に支障がある
- 発熱・感染症症状がある、体調不良が強い状態での運動
- 持病がある、服薬中で運動の可否に不安がある
※上記は一般的な例です。判断に迷う場合は、自己判断せず医師などの専門家に確認してください。
🧰 この記事の内容を試すときのおすすめ手順
- まずは「現状維持の距離」で1〜2週間、体調と疲労の反応を見る
- 問題がなければ、距離 or 強度のどちらか一方だけを少し調整する
- 痛み・睡眠・仕事ストレスが増えたら、調整を止めて回復を優先する
※「体重管理」「記録向上」など目的によって適切な設計は異なります。必要に応じて指導者・医療者の助言も活用してください。
5. まとめ:走ることは自分自身と向き合う旅
私にとって「走る」ことは、もう単なる運動ではありません。それは、目標設定、計画立案、実行、失敗、改善という一連のプロセスを通じて、常に自分自身と向き合う旅そのものです。
このブログでは、私の10年の経験を惜しみなく共有することで、読者の皆さんのランニングライフがより豊かになることを願っています。まずは最初の一歩を踏み出す勇気、そして走り続けるための知恵を、ここから提供していきます。